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福岡 修*; 松波 紀明*; 田沢 真人*; 志村 哲生*; 左高 正雄; 須貝 宏行; 岡安 悟
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 250(1-2), p.295 - 299, 2006/09
被引用回数:24 パーセンタイル:83(Instruments & Instrumentation)AlドープZnO(AZO)半導体薄膜は、電気伝導性及び可視光透過性に優れ、低コストで環境負荷の軽い透明電極材料として応用研究が行われている。熱的過程では限界があるAZO薄膜の電気特性向上を試みて、高エネルギー重イオン照射を行い、光学特性の変化を調べた。RFマグネトロンスッパター法により作製したAZO薄膜は、Al/Zn組成比4%,膜厚0.3mであった。フルーエンス410/cmまでの100MeV Xeイオン照射により、電子励起効果によると考えられる電気伝導度の増加(1.510から810S/cm)を観測したが、照射前後の吸光度測定及びX線回折測定によると、可視光透過率及び結晶性に大きな変化はなかった。
海老根 典也; 鈴木 雅秀
日本応用磁気学会誌, 25(4-2), p.1051 - 1054, 2001/04
原子炉圧力容器鋼の機械特性の劣化を非破壊的に評価する手法として、増分透磁率の変化曲線を用いる磁気的測定法を提案し、その有効性を示すため実施した試験結果について報告する。供試鋼材にはA533B鋼及びSUS410鋼を用いた。増分透磁率は、巻線を施した被測定鋼材のトロイダル型試料に直流のバイアス磁界を加えながら微少励磁磁界を重畳させて励磁し、その誘導電圧成分を測定した。得られた結果は、保磁力近傍で明瞭なピークを示し、ピーク間の幅は保磁力と非常に良い相関がある。また、保磁力と最大透磁率はともに機械的特性(硬さ及び降伏強さなど)とも良い相関がある。したがって、マイナーループに沿った増分透磁率測定を実施し、保磁力及び最大透磁率を求めれば、被測定鋼材の機械的性質の評価が可能である。
坂本 幸夫; 遠藤 章; 津田 修一; 高橋 史明; 山口 恭弘
JAERI-Data/Code 2000-044, 191 Pages, 2001/01
放射性物質や放射線発生装置を扱う施設の遮へい計算では、スペクトル計算をすることなく、遮へい計算定数を用いて線量を直接評価する方法が、簡便かつ有効であり、広く用いられている。ICRP1990年勧告の国内制度等への取り入れで今後実効線量の評価が必要となる。本報告は、光子・中性子及びベータ線からの制動輻射線に対して、実効線量を評価するための遮へい計算定数をまとめたものである。単色光子に関して、ピルドアップ係数、実効換算係数、及び線量の透過率を整備した。RIからのガンマ線・X線, ベータ線源からの制動輻射線及び中性子源に対して線量率定数及び遮へい体での線量の透過率を整備した。
福永 栄*; 横山 英一*; 荒井 和浩*; 朝野 英一*; 千手 隆史*; 工藤 章*
JNC TJ8400 2000-030, 54 Pages, 2000/02
100%(乾燥密度1.6g/cm)のNa型ベントナイト成型体における微生物透過は、これまでの試験結果から想定されるように、微生物の移動は検知されなかった。100%(乾燥密度1.6g/cm)のCa型化ベントナイト成型体における微生物透過試験も大腸菌は導入部以外には検知されず、菌の移動は検知されなかった。強い還元性環境下(Eh=-500mV)でのベントナイトとNp、Puとの分配係数(Kd)への滅菌処理による影響は見られなかった。PuとNpは共に酸性側とアルカリ側でKd値が上がる傾向を示した。特にPuは、pH=36付近では、Kd値が100ml/g程度なのに対し、pH=13付近では、生菌条件で40万ml/g以上の値を示している。このように、非常に高いKd値を示した理由として、Puが水酸化物沈澱を形成したことが考えられる。
福永 栄*; 横山 英一*; 荒井 和浩*; 朝野 英一*; 千手 隆史*; 工藤 章*
JNC TJ8400 2000-029, 36 Pages, 2000/02
100%(乾燥密度1.6g/cm3)のNa型ベントナイト成型体における微生物透過は、これまでの試験結果から想定されるように、微生物の移動は検知されなかった。100%(乾燥密度1.6g/cm3)のCa型化ベントナイト成型体における微生物透過試験も大腸菌は導入部以外には検知されず、菌の移動は検知されなかった。強い還元性環境下(Eh=-500mV)でのベントナイトとNp、Puとの分配係数(Kd)への滅菌処理による影響は見られなかった。PuとNpは共に酸性側とアルカリ側でKd値が上がる傾向を示した。特にPuは、pH=36付近では、Kd値が100ml/g程度なのに対し、pH=13付近では、生菌条件で40万ml/g以上の値を示している。このように、非常に高いKd値を示した理由として、Puが水酸化物沈澱を形成したことが考えられる。
石塚 悦男; 佐川 尚司; 長島 章; 杉江 達夫; 西谷 健夫; 山本 新; 河村 弘
Effects of Radiation on Materials (ASTM STP 1366), p.1176 - 1185, 2000/00
核融合炉用光計測材料として、窓材(サファイア)及び鏡材(モリブデン)をJMTRで中性子照射し、照射後試験として窓材の光透過率及び鏡材の表面観察を行った。この結果、サファイアは800nm以下の波長領域で光透過率が減少し、その割合は照射量とともに大きくなり、照射温度が高いと小さくなることが明らかになった。また、照射したモリブデン製の鏡材について、干渉計による表面観察及びSEM観察を行ったところ、表面平滑性が中性子照射に影響されないことが明らかとなった。更に、本シンポジウムでは、in-situでの窓及び鏡材の光透過率及び反射率の測定に関しても紹介する。
山田 文孝*; 喜多 治之*; 中田 雅夫*
PNC TJ7176 98-002, 135 Pages, 1998/03
岩盤に空洞を掘削すると、その影響で周辺岩盤には様々な変化が生じる。なかでも壁面近傍では、発破による振動や掘削後の応力再配分によって既存亀裂が開口したり新たな亀裂が生じることで、岩盤の力学特性や水理特性が変化する。本業務は、岐阜県土岐市東濃鉱山北延NATM坑道の試錐孔において、真空透気試験により坑道周辺岩盤の透気性分布を求め、亀裂状況の変化を透気性という指標で評価することによって、掘削による上記の影響が及ぶ範囲(掘削影響領域)を特定することを目的とする。真空透気試験では、ダブルパッカーにより試錐孔内に設けた「測定区間」内の空気を真空ポンプにより排除する。吸引を続けて定常状態になった時点の測定区間圧力・吸引空気流量、並びにポンプ停止後の圧力回復特性は測定区間周辺岩盤の透気性に依存するので、これらのデータから岩盤の透気性を算定することが可能である。試錐孔に沿ってパッカーを移動させて測定を繰り返すことにより周辺岩盤の透気性分布を求めることができる。発破掘削区間と機械掘削区間に削孔された4本の試錐孔において試験を実施した結果、掘削影響領域は機械掘削区間よりも発破掘削区間で相対的に大きく、また坑道西側の粗粒砂岩部分よりも坑道東側の細粒砂岩部分で大きいという結果を得た。さらにボアホールテレビ観察の結果得られた開口亀裂分布と比較することにより、より詳細に岩盤内の亀裂状況を把握することができた。
久保 真治; 秋野 詔夫; 秋山 光庸*; 杉山 均*
熱物性, 11(2), p.39 - 45, 1997/00
温度と共に色を変化させる「サーモクロミック物質」について、物質の温度とその色光の相関を定量的に測定した。試料温度のコントロールと色光の測定が、同時に可能な実験装置を製作した。色光の定量化に分光測定器を用いた。測定した試料は3種類で、温度と共に発光強度が変化する有機系蛍光体、金属錯体溶液、および、典型的なサーモクロミック物質であるカイラルネマチック液晶である。その結果、それぞれの試料において、試料の温度とその分光分布曲線の関係は特徴的に変化した。更に、測定した分光特性から、それぞれの試料の変色を定量的に表現しうる変色パラメータを定めた。これによって、試料の変色を温度と変色パラメータの相関として整理した。今回用いた試料は、温度と変色パラメータの間に明確な相関があり、これらの物質を応用した温度測定法が開発可能なことが示唆された。
山口 武憲; 野口 宏
日本原子力学会誌, 39(11), p.940 - 941, 1997/00
核融合研究の進展に伴い、トリチウムの環境影響及び人体影響に対する関心が高まりつつある。本報告はトリチウムを摂取した個人のモニタリングに関して、トリチウムの化学形の違いとその生物学的半減期、体内のトリチウム濃度評価のための試料採取と測定法を紹介した。作業者のトリチウム防護技術に関しては、エアラインスーツに用いられている素材のトリチウム透過率や、諸外国において開発され、使用されているエアラインスーツの防護性能を紹介した。
小栗 英知; 金正 倫計; 大内 伸夫; 長谷川 和男; 草野 譲一; 水本 元治; 奥村 義和; 戸内 豊*
Proc. of 22nd Linear Accelerator Meeting in Japan, p.308 - 310, 1997/00
原研で提案している中性子科学研究計画に使用する大強度陽子加速器は、ビームエネルギー1.5GeV、ビームパワー8MWを想定しており、現存する加速器の性能をはるかに上回る。そのため原研では現在、大強度陽子加速器の入射部に相当する水素イオン源とRFQを製作してビーム加速試験を行い、加速器建設のための要素技術開発を実施している。現在のRFQの性能は、出力ピーク電流80mA、デューティー8%であり、両者とも設計値の8割程度である。今回、さらに電流値を上げるための手掛かりを検討するために、CTをRFQ入口に設置してRFQ入射ビーム電流を測定し、LEBT,RFQのビーム透過率の評価を行った。その結果、イオン源出力ビームのエミッタンスの改良によって電流が増加する見込みを得た。また原研では、今年度より負水素イオン源のビーム試験を開始しており、現状では、入力アークパワー18kWに対し、5.5mAの負イオンビームを得ている。
竹内 末広; 松田 誠; 金沢 修平; 吉田 忠; 大内 勲; 荘司 時雄
第9回タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集, 0, p.42 - 44, 1996/00
原研東海研究所のタンデム加速器の後段加速器として建設してきた超電導ブースターは1993年10月全系が完成し、ビーム加速テストと再調整を経て翌年9月設計性能が達成された。1995年6月から利用が開始され、これまでのところ主に核分光学の実験に利用されている。加速テストではSi、Cl、Ni、Ge、Ag、I、Auのイオンを加速し、期待するエネルギー性能を得た。実験ではGe、I、Zrを加速し、実験期間中空洞は安定しており、週末を含む長期間のマシンタイムでも安心して稼動できることがわかった。一方問題点もあり、水素吸蔵によるQ値低下の問題、冷却系の許容負荷が期待の半分であること、ビーム透過率が良くない場合があることなどがあげられるが、それぞれ改善が得られている。研究会ではブースターの概要、ビーム加速テスト結果、運転状況、上記問題点の改善の対策と結果を述べる。
H.Derrien*
Journal of Nuclear Science and Technology, 30(9), p.845 - 862, 1993/09
被引用回数:11 パーセンタイル:72.08(Nuclear Science & Technology)オークリッジ国立研究所の線型加速器(ORELA)で測定されたHarvey等の高分解能中性子透過実験値およびWestonとToddの高分解能の核分裂断面積実験値を、Rマトリックス理論のReich-Moore近似を用いたベイズ法コードSAMMYを用いて1keVから2.5keVにわたって解析した。また、WestonとToddの実験データに対する最近の再規格化を取り入れるために、以前に解析した熱中性子エネルギーから1keVの結果を修正した。熱中性子エネルギーから2.5keVの共鳴の統計的性質を調べ、平均共鳴パラメータを改良した。今回の共鳴パラメータは、ENDF-6フォーマットでファイル化されており、日本原子力研究所核データセンターとNEAデータバンク(OECD)から入手できる。
大久保 牧夫; 水本 元治; 中島 豊
JAERI-M 93-012, 44 Pages, 1993/02
原研リニアックの飛行時間測定装置を用いて、天然アンチモニ、天然セリウム、分離アイソトープSb-121、Sb-123、及びCe-142の中性子透過率を測定した。Sb-121,123については5.3keVまで、Ce-140,142については50keVまでの多数の共鳴の共鳴パラメータを得た。
H.Derrien*
Journal of Nuclear Science and Technology, 29(8), p.794 - 804, 1992/08
オークリッジ国立研究所の電子線型加速器(ORELA)を用いてJ.A.Harvey等が測定した高分解能の中性子透過率から1500keVでのPuの全断面積を求めた。110keVでは、3種類の試料の実効断面積を厚さ0に外挿して、真の全断面積を求めた。また10keV以上では、厚い試料中の自己遮蔽効果補正を共鳴パラメータを基に行った。結果は、110keVで2~4%、10keV以上で2%以上の精度である。これらは、150keVの中性子エネルギー領域での高精度実験の要求を満たすものである。
坂本 隆一; 長岡 鋭; 斎藤 公明; 堤 正博; 森内 茂
JAERI-M 91-166, 67 Pages, 1991/10
積雪による居住環境中の地殻ガンマ線の広域的変動を解析するため、新潟県長岡市において、環境サーベイ車及びヘリコプターを用いた広域ガンマ線線量率分布調査を行なった。調査は無雪時および積雪時に行なった。長岡市内全体にわたる地殻ガンマ線の線量透過率(無雪時に対する積雪時の線量比を線量透過率と定義する)の分布から、積雪による減衰は市街中心部では少なく、郊外では大きい結果となった。公表積雪データから得られる線量透過率とヘリコプター及び環境サーベイ車による実測調査から得た線量透過率を比較したところ、長岡市内においては後者は前者の40~70%、国道8号沿いでは70~100%であった。また、ヘリコプターにより測定される線量透過率を基準として、道路周辺の積雪する場所にだけ注目する方法によって、走行サーベイから線量透過率の値を算出することを試みた。
大井川 宏之; 藤田 薫顕*; 小林 捷平*; 山本 修二*; 木村 逸郎*
Journal of Nuclear Science and Technology, 28(10), p.879 - 893, 1991/10
U及びThの135keVにおける中性子捕獲反応の自己遮蔽因子を測定した。自己遮蔽因子は、透過率及びself-indication ratioを様々な厚さの透過試料について、電子線型加速器を用いた中性子飛行時間法により測定して求めることができる。実験結果をJENDL-2、JENDL-3、ENDF/B-IVに基づく計算値と比較した。Uでは、実験による自己遮蔽因子に中性子エネルギー依存の構造が見られたが、JENDL-2及びENDF/B-IVによる計算には非分離共鳴領域においてこの構造が見られず、特に4~6keVで実験より小さい値を与える。JENDL-3の分離共鳴パラメータによる計算は、このエネルギー範囲で実験と良く一致したが、他のエネルギー範囲で実験との差異が見られた。Thでは、非分離共鳴領域で実験と計算の大きな差異は見られないが、分離共鳴領域でJENDL-2とJENDL-3は実験値よりも小さな値を与える傾向が見られた。
富永 洋; 石川 勇
Nucl. Geophys., 5(1-2), p.137 - 140, 1991/00
鉄鋼業において製品の品質を高めるのに製造工程を安定に制御するため、核技術を応用した高精度計測機器の開発を行った。焼結プラントの工程でコンベア上の鉄鉱石などの原料の状態を調べるためCs線源を用い、コンプトン散乱した線を利用した挿入型の密度計を開発した。また、高炉へ供給するコークス中の水分を調べるためにCf中性子線源を用い、高速中性子線と線の透過率を測定する高精度の水分計を開発した。いずれの計測器もこれまでの製造工程では適用されていなかったもの、あるいはこれまでのものに改良を加えたもので、その技術的効果は顕著で多くの情報を得ることができ、また経済的利益も著しく製造コストの削減に寄与している。
大久保 牧夫
JAERI-M 90-213, 15 Pages, 1990/12
原研リニアックの飛行時間スペクトロメータを用いて、天然ガリウムの中性子透過率を測定した。共鳴解析を行い、10.4keV以下の54本の中性子共鳴につき、共鳴パラメータを得た。これより平均準位間隔D=18512eV、及びS波強度関数So=(1.20.2)10を得た。この測定により、共鳴解析を行なった領域を、従来の5.9keVから10.4keVに拡張した。オーバラップしている領域では、従来の測定値とよく一致した。
山内 俊彦; D.Dimock*
Japanese Journal of Applied Physics, 29(7), p.1345 - 1346, 1990/07
被引用回数:2 パーセンタイル:25.32(Physics, Applied)トムソン散乱測定時、迷光を除去するのに使用しているハイパス光学フィルタの透過率角度依存性について述べている。ハイパス光学フィルタへの光の入射角が増大するにつれ、透過率曲線の長波長側の透過率が減少する事やそれとトムソン散乱の関係を明らかにした。
中島 豊; 大久保 牧夫; 杉本 昌義; 水本 元治; 河原崎 雄紀
Annals of Nuclear Energy, 17(10), p.569 - 577, 1990/00
被引用回数:3 パーセンタイル:40.4(Nuclear Science & Technology)Csの中性子捕獲断面積と中性子透過率を測定し、個々の共鳴中性子捕獲面積と中性子幅をそれぞれ2keV及び5.9keVまで求めた。中性子透過率の形状解析により100eV以下の5個の共鳴準位に対し中性子捕獲幅を得た。S波平均共鳴パラメータとして次の値を得た。So=(0.770.09)10、D=22.41.5eV、=1193MeV。共鳴準位間隔の分布は2種類の集団から共鳴準位が構成されていると仮定した場合のWigner分布と良く一致した。また共鳴準位の長距離相関を示す量としてDysonとMehtaが導入したの実験値はDysonとMehtaがorthogonal ensembleを用いて計算した値と良く一致している。